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消失を彷徨う空中庭園

消失を彷徨う空中庭園

初めて死のうと思ったのは小学生の時だったか


単に世の中が嫌ならとっくの昔のこと





幼稚園に入園して初めてできた友達が
「赤ちゃんの頃からやり直せる薬があったらな」って言った

彼とは親友になった
よく覚えてる
本当の親友だった


だけど半年して急にいなくなった

両親が離婚したらしい

その後の消息は何も知らない
本当に何も



ペシミズムならとうの昔から知っているのさ
その意味は知らずに……








子供だって、必死に叫んでるんだよ?
大人はそれを知ってる?





小学校低学年の時、飛び降り自殺をしようと思った

理由は簡単だ


それ以外の方法を知らなかったから


嫌な先生がいて、憎かったから

ただの当てつけだね


まだ幼い


だから苦しかった

どうでもいい

恨んではいない

そう思うと苦しいから



何故生きたか、いつも考えた



反抗する手段も何も持ってなかった



何も知らないくらい幼かったの




憎くて、嫌いだった



元気に笑う子供が、自分とは同じ

でも、何かが違うの

気付かない
気付けない



親には目も耳もなかったの

それも知らなかったな


随分全てが残酷だったね


そんなにひどい家庭で育ったつもりはないのに

まあ、親は恨んでますけど




嫌い





ねえ、もっと深い部分に触れて欲しいの




心の奥まで手を入れて触ってみて


べっとりと血がつくでしょ


傷だらけだから、とげだらけだから

強く触れないで




手が赤くなると、おかしくなるの

血って嫌い

でも、おかしいの



いつだっけ

お風呂場で左手が真っ赤になるまで染めて

固まるまで流して

伝う色の面白さに気付いたのは

いつだっけ

思い出せないな






誰にも話したこともないことが次々と浮かんでくる






言いたくなくて、言わないだけで






誰もここまで来てくれないの…









ずっと寂しいよ…


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